ケータイ小説

 夏が終わりかけた夜、扇風機で暑さを誤魔化している僕の前にそれは突如として現われた。死神という奴だろうか。そいつは現代っ子の代表である僕の貧弱なイマジネーションを具現化したような姿だった。アイボリーのガイコツがRPGの魔法使いが着るようなローブ(3Dのくせしてトーンが貼ってあった)を着て2メートルはあるようなやたらめったら大鎌を持ってフワフワと浮いているのだ。
「ども、初めまして。」
ポリポリと頭蓋骨を掻きながら人の良さそうな笑いを浮かべる死神。


ねむいねる