豚の飯

むせぶような匂いのする、白濁した濃い空気。冷えきった体をねっとりと包み込む。昼休み。飯を食いに外に出たのだった。フラフラとした足取り、銀杏並木を下り駅の反対へ。
「何食おうか」沈黙「松屋で良くね?」「だねー」
太陽光線が半袖の腕に、若干の反射と吸収。絞られたように吹き出す汗、絞られた汗腺。我々は松屋へと。この間30秒。てくてくてくてくてく。到着。
松屋に入るなり俺は無機質な、有機物でできた券売機にいくつかの銭を提供し、豚めし大盛と明朝で印刷されし紙切れを。手にして。