Weather Report / Live In Tokyo


マイルス・スクールを卒業した二人、Wayne ShorterとJoe Zawiulが結成したコンボ、Weater Reportの結成直後72年のライブ音源。出てます。70年代のギラギラしたジャズの空気がビリビリ伝わっています。さながらMiles Davisの如く。って元Miles傘下なのだからそれは当たり前なのだけれど。どんな音ですか?と言われたら「初期Weather Report」の音です。ってそれじゃ根も葉もない。近いところで1969Miles辺りでしょうか。あそこまでオーバーヒートのフリークアウトしきってない、もう少しクールなとでも言えばいいのだろうか。確かに発狂度では1969Milesに負けているけれども、Orange Ladyからも感じ取れるような美しいメロディ、その後のメロディメイカーとしての才能を二人が発揮させたポップ路線を予想させる、ポップネスを兼ね備えた狂気。その匙加減が初期Weather Reportならではといえるんじゃないでしょうか。知らんけど。この後こういった狂気のジャズが少しずつ失われてスーパーマーケットのBGMみたいなフュージョンばかりになってしまうというのは少し悲しいところ。そしてその過程を辿り、できることなら消化して新たなクロスオーヴァーを生み出したいとまで考える次第であります。