大切なものは吐瀉物

満員電車が到着、俺が乗る2番ドアの車内だけががら空き。これはきた。


吐瀉物である。米と卵スープと胃液が混ざりあって中華風の匂いを撒き散らかしててらてらと光輝いている。学校の給食のように。乗客は皆ハンカチや服や手で鼻を覆い隠し黙ってたたずんでいる。僕は迷わず安全圏ギリギリの椅子に座って窓を開けた。実に愉快。ガム食ってて良かった。たまにはこういうサプライズがあっても良いよね。気持ち悪いけど。