失踪コースアウト

車道に死にかけの油蝉、潰れた油蝉がいるのを見て夏が終わるな、と。少しずつ、毎年時間の感覚が短くなってる。自分が今まで過ごした時間から相対的に一秒一日一年が短いものになるから。幼稚園児の僕には小学校なんてものは永遠に思えたし、小学校低学年の僕には高学年とか塾なんて何十年も先に思えた。高学年の僕には中学校は遠い未来だと思ったし、中学生の僕は高校は随分先、届きそうで届かないと思っていた。
気付いたら高3。どうする俺。どうなる俺。5ヶ月後にはどうなるか全てが決まっている。加速度人生疾走コースアウト。