ホームレスが雑誌を読む場

図書館、というのは独自の退廃的な空気を持っていて、手垢にまみれた本やヒビの入ったCDケース、古くなった建造物及びカーペットの匂いなどが原因かと思われるが、僕はどうにも耐えがたい。集まる人間もどこか数奇者が多く、ブツブツ独り言を喋る者、吐気のする80,90年代歌謡曲をあさる者、身体障害者などをみかけ、この空気の中にいることが遣り切れなくなる時がしばしばある。別に俺は差別がしたいわけではない。かといって俺の心の差別心を否定するつもりもない。ただ虚しくなるのだ。俺は。