エレクトロニカの死骸

池田亮司のdatamatics [ver.2.0]を観てきました。


池田亮司はもう前衛でもアートでもなんでもなくて、あれはそういう衒学的な連中を満足させるためのB級エンターテイメントに成り下がってしまった。実験的な要素なんてどこにもない。
視覚と聴覚を同時に刺激するのなら、トロンレガシーの方がよっぽど先進的だ。そこらの弾幕シューティングの方が遥かに幾何学的な美しさを伴うエンターテイメントだ。
エレクトロニカによる未知の音は開拓され切ってしまった。後はそのエッセンスをどう混ぜてゆくかであり、そんなものはグリッチホップ以降のビーツミュージックやポストダブステップの方がよっぽど面白い。なんせ低音(だいたい60Hz以下)あんま出てなかったしなぁ。


実験性や可能性を感じ取ることもできず、音楽や映像作品としての練度も中途半端のどっちつかず感はガッカリでした。