Milt Jackson / At The Museum Of Modern Art (邦題:近代美術館のミルト・ジャクソン)

近代美術館のミルト・ジャクソン
ミルト・ジャクソン
ユニバーサル ミュージック クラシック (2006-09-06)
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ミルト・ジャクソンの血はきっとブルースが流れていて、好きにやらせるとブルージーなフレーズばかりノリノリで叩いてしまう(そして長尺でダレる音源になってしまう)、そこに脱ブルース的な要素を持ったメンバーをぶつけてやることでミルト・ジャクソンの魅力が浮かび上がってきたり、殺されたりする。それを一番長いスパンで成功させたのがMJQのジョン・ルイスなんじゃないかなぁ、というのが最近思うところなのですが。*1
で、ミルト・ジャクソンのリーダー作なのでゴキゲンで開放的な演奏ではあるのですが、65年ですしピアノがシダー・ウォルトンなんでなかなかモーダルでクールな響きが加わってます。録音場所が美術館なのでホール的な録音も含めて。
しかししょっぱなからジェームス・ムーディのフルートとバグズのヴァイブがユニゾンでテーマを吹いて、その響きのサイケっぷりたるや。ゴキゲンで伸び伸びでリラックスしたプレイにも関わらずサウンドは徹底的にクールでサイケ。このギャップにゾクゾクします。シダーの筆によるTurquoiseなんか最高。

ダメだ、日本からみられねぇ。

*1:逆でミルト・ジャクソンが自分のリーダー作だと伸び伸びと明るいブルースやアーシーな音をやっているという捉え方もできるけど