牧野直也 / レゲエ入門
レゲエ入門 (ON BOOKS 21)
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愛情を感じるレゲエガイドコロンブスやそれ以前のインディアンの頃の歴史から始まり、ルーツとなったメントとカリプソにも詳しく書かれ、スカ〜ロック・ステディ〜レゲエ、ダブ、サウンドシステムからダンスホールやUKレゲエへの流れ、ラスタファリズム（ラスタファリアニズム）の生い立ちや在り方、ジャマイカの音楽や社会にどういった影響を及ぼしたかまで、レゲエにまつわる歴史と主要ディスクが要点を綺麗に押さえてコンパクトにまとまった良著。
中南米音楽や黒人音楽への深い造詣、実際の中米旅行体験と詳細な資料の照らし合わせによる可能な限り正確に書かれた歴史やデータ、著者のジャマイカ音楽に対する強い愛情が感じられ、それが情報として合理的にまとめられている。
ディスクガイドはオマケなのでそれほど情報量が多くないものの、音楽の流れが見えてくる点が素晴らしい。
強いて不満を挙げるとダンスホール以降やスカ・リバイバルやサードウェーブ・スカ、デニス・ボーヴェル登場以降のUKダブシーン（ON-Uサウンドやトリップホップ等）については触れられておらず、ダンスホール登場とUKダブ登場までで話が終わっているところだけか。
